皆さん、こんにちは!
不動産会社が運営するブログ「部屋なび津田沼店の日記」へようこそ。
今日は賃貸の家賃をテーマにお送りします。
新生活や引っ越しを考えるとき、一番最初に頭を悩ませること。それは、「家賃」ですよね。
「この物件、すごく素敵だけど、家賃は払い続けられるかな…?」
「収入に対して、どれくらいの家賃が適正なんだろう?」
誰もがこの壁にぶつかります。そして、そんな時、多くの人がお守りのように聞かされる言葉があります。
「家賃は、手取り収入の3分の1までにしておきなさい。」
これは、昔から不動産業界でも一般的に言われてきた「黄金ルール」のようなものです。でも、断言します。
この「手取りの3分の1」という常識、今の時代には、少し古くて危険な考え方になっています。
このルールに縛られて、生活がカツカツになってしまう人を、私はこれまでたくさん見てきました。
この記事では、「なぜ3分の1ルールは時代遅れなのか」という理由から、「あなた専用の本当に無理のない家賃」を見つけるための、新しいシンプルで実践的な計算方法を、心を込めてお伝えします。
さあ、家賃に縛られる生活から卒業して、「ゆとりある賃貸ライフ」を送りましょう!

Part 1:なぜ「手取りの3分の1」は時代遅れなのか?
まず、このルールがどうして生まれたのか、そしてなぜ今、見直す必要があるのか、その背景からお話ししますね。
1.1. 3分の1ルールが生まれた背景と、隠された限界
「手取りの3分の1」というルールは、実は高度経済成長期など、「社会全体が右肩上がりで、将来への不安が今ほど大きくなかった時代」に生まれたと言われています。
昔は、給料が毎年上がることが当たり前で、老後の心配も今ほど深刻ではありませんでした。そして、「生活に必要な出費(固定費)」が、今よりもずっとシンプルだったんです。
家賃に3分の1を使い、残りの3分の2で食費や交際費、貯蓄をすれば、十分に生活できたわけです。
❌ 古いルールの「盲点」は〇〇が考慮されていないこと
しかし、このルールには決定的な盲点があります。それは、あなたの「個人的な固定支出」や「将来のための貯蓄」が、まったく考慮されていないということです。
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「毎月の奨学金返済が5万円ある人」
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「病気に備えて毎月3万円の保険料を払っている人」
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「将来のために絶対に毎月5万円は貯金したい人」
これらの人たちが、収入の3分の1を家賃に使ってしまうとどうなるでしょう?
手取り30万円で計算すると、家賃は10万円。残りは20万円ですが、そこから奨学金や貯蓄分を引くと、あっという間に残りが減ってしまいます。食費や遊びに使えるお金がカツカツになり、「家賃は払えても、精神的なゆとりがない」状態になってしまうんです。
1.2. 現代のライフスタイルが、家賃の割合を圧迫している
今の私たちの生活は、昔に比べて格段に便利になりましたが、その分、新しい「固定費」が増えました。これが、「3分の1ルール」を苦しくしている大きな原因です。
📱 増え続ける「新しい固定費」
昔はなかった、現代人にとって「生きていく上で必須」になった出費があります。
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スマホ代・ネット代: 高速通信や動画配信サービスなど、通信費は昔の固定電話とは比べ物にならない額に。
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サブスクリプション(月額払い)サービス: 音楽、動画、ゲーム、クラウドサービス…小さな金額でも積み重なると大きな固定費になります。
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「人生100年時代」の貯蓄: 老後資金や教育資金など、「絶対に手を付けてはいけない貯蓄」の必要性が、昔より格段に高まっています。
これらの新しい固定費が、かつては食費や交際費に回せていたお金を削り取っていきます。その結果、「家賃に使えるお金の割合」は、昔よりも意識的に抑えるべき、という結論になるわけです。
Part 2:新しい時代の家賃計算「3つの新基準」

では、「手取りの3分の1」という古い常識を捨てて、どうやって「本当に無理のない家賃」を見つければいいのでしょうか?
過去の経験からシンプルで間違いない「3つの新基準」をご紹介します。
2.1. 新基準①:家賃の計算は「手取り」ではなく「可処分所得」で考える
まず、家賃を考えるときに使う基準の数字を変えましょう。
「手取り収入」ではなく、「可処分所得(かぶんしょとく)」という数字を使います。
「可処分所得」なんて、難しそうな言葉を使っちゃいましたが、これはすごくシンプル。
| 可処分所得とは? | 手取り収入 から 「毎月絶対に動かせない固定費」 を引いた、「自由に使えるお金」のこと。 |
🔑 「絶対に動かせない固定費」の具体例
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毎月の貯蓄額(絶対に崩さない将来の貯金)
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奨学金やローンの返済
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毎月払う保険料(生命保険など)
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親への仕送りや実家に入れるお金
先にこれらを引くことで、「貯蓄や将来への不安を解消した上で、初めて自由に使えるお金」が明確になります。これが、家賃を決めるためのスタートラインです。
2.2. 新基準②:最も重要なのは「変動費」にゆとりを残す割合
可処分所得がわかったら、いよいよ家賃の割合を決めます。ここで重要なのは、「家賃と変動費のバランス」です。
毎月の支出は、大きく分けて2種類あります。
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固定費:毎月一定額かかるもの(家賃、通信費、サブスクなど)
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変動費:月によって変わるもの(食費、交際費、趣味、被服費など)
生活のゆとりを決めるのは、実は「変動費」なんです。
変動費にゆとりがあれば、「今月はちょっと旅行に行こうかな」「友人と外食しよう」といった、心の栄養になる出費ができます。
そこで推奨したいのが、新しい黄金比率です。
家賃は「可処分所得」の、
【最高でも半分(50%)まで】に抑えるべし。
つまり、家賃を払った後に残ったお金(=変動費に使えるお金)が、家賃と同じくらいある状態を目指す、ということです。
家賃を50%以下に抑えれば、残りの50%で、食費や交際費、趣味に十分なお金を回せる「ゆとりのある生活」を送ることができます。
2.3. 新基準③:ライフスタイル別「適正割合」の早見表
さらに、あなたの状況によって、この割合は柔軟に変えるべきです。
| ライフスタイル | 家賃の推奨割合(手取りに対して) | 理由・ポイント |
| 🗼 都心で働く一人暮らし | 23% 〜 25% | 家賃が高い上、外食費や交際費などの変動費も高くなりがち。家賃は低めに抑え、変動費に余裕を持たせるのが賢明。 |
| 👨👩👧 子育て世帯(教育費重視) | 20% 〜 23% | 教育費、医療費など、将来のために「予測できない出費」が多い。家賃を極力抑え、その分を貯蓄や子どもの成長に回す。 |
| 🏘️ 地方・車移動がメイン | 25% 〜 28% | 家賃は安いが、車の維持費(駐車場代、ガソリン、保険など)という大きな固定費がある。車費を固定費に含めて計算すること。 |
| 💰 貯蓄を最優先したい人 | 20% 以下 | 夢や目標のため、多少の我慢は厭わない人。相場より古い物件や狭い物件を選び、貯蓄スピードを最大限に高める。 |
要するに、「生活で優先したいもの」があればあるほど、家賃の割合は下げて、他の出費に回す余裕を持たせるべき、ということです。
Part 3:【実践シミュレーション】あなたの適正家賃を算出!

「理屈はわかったけど、結局私の場合はどうなの?」という声が聞こえてきそうですね。
ここで、具体的な人物を設定して、新しい計算方法を実践してみましょう!
3.1. シミュレーション1:都内一人暮らし・手取り25万円の場合
💁♀️ 主人公:Aさん(26歳・都内IT企業勤務・手取り25万円)
Aさんは将来の起業のため、毎月しっかり貯金したいと考えています。
| 毎月の主な支出 | 金額 | 備考 |
| 手取り収入 | 250,000円 | - |
| ① 必須の貯蓄 | 50,000円 | 起業のための積立貯金 |
| ② 奨学金返済 | 15,000円 | - |
| ③ 生命保険料 | 5,000円 | - |
| ④ 通信費(スマホ/ネット) | 10,000円 | 固定費として計算 |
| 合計固定支出(①〜④) | 80,000円 | - |
【計算START!】
🔑 結論
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(旧基準) 手取りの1/3ルール:25万円× 1/3 = 約83,000円
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(新基準) 可処分所得からの計算:85,000円
このケースでは、新旧のルールで大きな差は出ませんでしたが、Aさんは貯蓄目標を確保した上で、家賃に8.5万円までかけられるという「確信」を持つことができました。
もしAさんが「貯蓄額を月7万円に増やしたい」と思えば、家賃は7.5万円に下げるべき、という明確な判断基準になります。
3.2. シミュレーション2:地方在住・夫婦+子ども1人・世帯手取り40万円の場合
👨👩👧 主人公:Bさん一家(30代夫婦+3歳児・世帯手取り40万円)
Bさん一家は、家賃よりも子どもの教育費と将来のマイホーム資金を優先したいと考えています。
| 毎月の主な支出 | 金額 | 備考 |
| 世帯手取り収入 | 400,000円 | - |
| ① 必須の貯蓄 | 80,000円 | マイホーム資金と教育資金 |
| ② 自動車ローン/維持費 | 35,000円 | 地方生活では必須の固定費 |
| ③ 生命保険料 | 15,000円 | 家族全員分 |
| ④ 学資保険/積立 | 10,000円 | - |
| 合計固定支出(①〜④) | 140,000円 | - |
【計算START!】
🔑 結論
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(旧基準) 手取りの1/3ルール:40万円 × 1/3 = 約133,000円
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(新基準) 可処分所得からの計算:130,000円
旧ルールだと「13.3万円まで大丈夫!」と安心しがちですが、新基準で考えると、「これ以上は危険」という上限が13.0万円と、かなりシビアになります。
Bさん一家は「教育費を重視したい」ので、私としては変動費にゆとりを持たせるため、家賃は11万円〜12万円あたりに抑えることを強くおすすめします。
家賃を11万円に抑えれば、変動費に回せるお金が2万円増え、それが外食や旅行といった「家族の思い出」に繋がるからです。
結論:家賃は「ゆとり」を買うための固定費
皆さん、いかがでしたでしょうか?
家賃の「手取りの3分の1」というルールは、決して間違いではありません。しかし、それはあくまで「ざっくりとした目安」でしかなく、今の時代を生きる私たちには、もっと精密な計算が必要だということをご理解いただけたかと思います。
📌 最も大切なこと:家賃は「貯蓄の敵」でも「味方」にもなる
これまでたくさんのお部屋探しのお客様と接してきて、こう確信しています。
家賃は単なる「住居費」ではなく、あなたの「毎月の生活のゆとり」と「将来の貯蓄スピード」を左右する、人生最大の固定費です。
家賃が高すぎると、毎月の生活が苦しくなるだけでなく、「来月は貯金できないかも…」という精神的なプレッシャーまでかかってきます。
新しい時代の家賃計算で、最も大切なことは、「誰かの常識に縛られない」ことです。
🔑 これからの家賃決定プロセス
家賃を決めるときは、部屋の広さや設備よりも先に、まず次のステップで自分の数字を明確にしてください。
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ステップ1: あなたが「毎月絶対に確保したい貯蓄額」を明確に決める。
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ステップ2: 「奨学金、保険料、車費」など、絶対に動かせない固定費を合計する。
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ステップ3: 手取り収入から「貯蓄額」と「固定費」を引いた残りの「可処分所得」を出す。
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ステップ4: その可処分所得の半分(50%)以下を、あなたの安全な家賃上限とする。
この方法で算出した家賃なら、貯金もできて、遊びにも使えて、毎月の生活にゆとりが生まれるはずです。
誰かの常識に縛られず、ご自身の「貯蓄目標額」と「譲れない固定費」をまず決めることが、無理のない、そして豊かな賃貸生活への確かな第一歩です。
さあ、今回計算した適正家賃をもとに、あなたの理想の部屋探しを自信を持って始めましょう!応援しています!